転勤族の恒例行事、引っ越し。その時立ちはだかる強敵の一人が紙の束です。
本はもちろん、大事な書類として保管しているものが意外と膨大な量になっていたりするものです。
段ボールに詰める作業自体は、大きさが揃っていることもあって比較的楽な部類に入ります。
しかしそれは良い事ばかりではありません。調子に乗って詰めすぎると、持ち上げられない重さになります。
その為分散させて箱詰めする必要があり、結果的に箱の数が増え荷解きが大変になります。
荷物を少なく軽くするのに、紙類の整理からは逃げられません。
最近はスマホアプリで書類をスキャンできたり、電子書籍が使いやすくなっていたりと便利な手段が揃っています。
そうは言っても実物を手放すのは嫌だ、いつか突然必要になる書類があるかもしれない……と、私もしばらくごねていました。
でも思い切って電子化してみると、「あれ? 意外とやっていけるな」ということに気が付きました。
それと同時に、「これは実物の方が良いな」と再確認できたものもあります。
実物の紙から電子化して良かったもの・微妙なもの、電子化するのに使えるアプリや機械を紹介していきます!
電子化して良かったもの
小説
パラパラと軽く読み返したい時は紙の方が便利な場合もあります。
しかし、文字だけの小説は腰を据えてゆっくり読むことが多く、そういうシーンはあまりありません。
更に漫画に比べて電子化した際の一冊あたりの容量が少ないため、本棚より圧倒的に多い量を収納することが出来ます!
例えばこちらの小説なら、304ページで10061KBとなっています。
キロバイトだとイメージが分かりづらいと思うので変換すると、約9.8MB。
1GBの空きがある端末なら、約100冊ダウンロードすることが可能です。
100冊の本がスマホの隙間に収まっちゃう!?
本棚一列がまるっと空いたら、整理した達成感もかなりのものですよ。
電子書籍化するに当たってkindleなどでもう一度購入することになるわけですが、ここでチェックして欲しいポイントがあります。
その本は、自分にとってもう一度お金を払うだけの価値があるのか?という目線で確認するということです。
- 「お気に入り」といいつつ何年も読み返していない本
- 何十巻も続いているシリーズを買い揃えたが、読むのは一度で満足したマンガ
このような本が意外とあると思います。
思い当たるものは買い直さずに、一度手放してみましょう。
もし後から欲しくなったら、その時電子書籍で購入すればいいだけです。
ただし、電子版が無い本もあるので一度ストアで確認しておきましょう。
イラスト集
イラスト集は大判のものが多く、厚みよりも高さで大きく収納スペースをとってしまいます。
本棚の高さと合わなくて、横向きに入れちゃってる本はない?
それを電子化すると、一冊でもかなりの省スペース効果があります!
画面上なら拡大も自由自在なので、より細かくイラストを眺めることも出来ます。
ただしこちらは小説よりも電子版に対応しているものが少ないので、慎重に対応しましょう。
各種明細(給料以外)
ガスや水道、電気などの公共料金やクレジットカードの明細は、Web閲覧に対応する会社が増えてきています。
一年分しか表示できないなどのデメリットもありますが、スクリーンショットをして保管すれば問題ありません。
こちらは北海道電力の電気使用量グラフです。
月ごとの使用量、昼間(黄色)と夜間(青色)の違いや平均値(折れ線グラフ)との差を見ることが出来て紙の明細よりも情報量が多いです。
節約のモチベーションになるよ!
給料明細や源泉徴収票は税金の申告などで原本を求められる機会が多いため、紙のまま保管しておきましょう。
思い出のあるプリント
- クラスのみんなが書いた作文をまとめたプリント
- 卒業式の日に先生がくれた最後の学級通信
- 授業中に送りあった手紙
思い出が詰まった紙もなかなか捨てられないものの1つです。
とりあえずスキャンしてみて、読むことが出来れば満足するものを洗い出しましょう。
全部は処分できなくても、一部でも処分すれば保管場所がスリムになるはずです。
私は学生時代に部活で出場した大会のパンフレットをずっと残していたのですが、管理が甘かったせいで埃だらけになっていました。
綺麗にしてスキャンしてみた結果、押し入れに仕舞っていた時よりもアクセスしやすく見やすいことに気が付き、電子化することが出来ました。
電子化するのは微妙なもの
マンガ
「小説」の項目でも書きましたが、パラパラと軽く読み返したい時は紙媒体の方が便利です。
電子書籍だとページめくりにどうしてもラグが発生しますからね。
マンガはそういった読み方をすることが多いので、電子書籍より紙の方が読みやすいなと感じました。
でもそれを言い訳にして全部保管していたら、荷物を減らすことは出来ません。
ここでも「もし電子化するとして、もう一度お金を払ってまで読むものはあるか」と自問自答し、当てはまらないものは思い切って処分しましょう。
レシピ本
最近はレシピサイトやアプリも豊富になってきました。
けれど、それを閲覧しながら料理するのは難しいもの。スクロールをしたいけど手が濡れていたり、しばらく放置していたらスリープ状態になっていたり……。
スリープにならない設定もあるようですが、見ていない時も画面が付いているとそれはそれで電池がもったいない。
細々した不満に嫌気がさしてしまい、お気に入りのレシピをすべて紙に書きだしファイリングすることにしました。
自分の言葉でまとめられるので、レシピ自体も見やすくなりました。
料理の時はレシピを書いた紙を冷蔵庫に貼っています。
レシピ本の場合は開いて置けるブックスタンドを使用しています。
契約書
これは「電子化するのは微妙」というより、私自身が怖くてまだ原本を捨てられていないシリーズです。
主に賃貸の契約書と、それに付随した電気・ガス・水道の契約書。これらは引っ越しが済んで、料金を払い終えれば不要な物とされています。
そうは言っても、やっぱり不安。
普通はこれらに悩まされることは少ないと思いますが、転勤族にとっては溜まりがちな書類の一つです。
五年も経てばそこに新しい人が住んで、さらにその人も引っ越しているかも知れない時期なので、契約終了から五年経ったものから順に電子化にチャレンジしてみる予定です。
私が一人暮らししていた物件の契約書類が来年でその時期を迎えるので、来年にはこのカテゴリも「電子化して良かったもの」になっている……かも?
電子化するためのオススメアイテム
次に、電子化するためのアプリや機械を紹介します。
Genius Scan
このアプリを通して起動したカメラで紙を映すと、その内容を自動でPDF化してくれるという優れものです。
角度が合わないと読み込んでくれないため、慣れるまで少し苦労します。認識されれば2秒ほどで処理が完了します。
無料アプリなので費用が掛からないのが最大の利点です。
ただし手作業で一枚ずつ映す必要があるので、10枚以上一度にやるのはオススメしません。疲れます。
富士通 Scansnap iX1500
スキャンしたいものが増えてきて手作業では到底捌ききれないと判断し、我が家ではスキャナーを導入しました。
主人の同僚に使っている人がいて評判が良さそうだ、ということでこちらを購入しました。
スタイリッシュでかっこいい……!
閉じた状態ならスペースを取らないのも良い点です。
タッチパネルが搭載されていて直感的に操作しやすいです。
Googleドライブなどにデータを飛ばす設定を一度してしまえば、あとは紙を入れるだけで次々にPDF化してくれます。らくちん!
はがきも読み込めるので、年賀状も電子化しました。
ツルツルで厚みのある紙は詰まりやすいので、そこだけは注意が必要です。
お値段は約4万円と少し高めですが、それ以上の価値があると感じています。
ちなみに、ふるさと納税で手に入れることもできます。
ですが、ルール上普通に購入するより三倍近く高いお値段になっています。
この額を納税できる人なら普通に購入出来そうではありますが、ふるさと納税で交換するものが無い! という方は是非お試しください。
Fire7 タブレット
Kindleで購入した本を読むために、タブレット端末も購入しました。
スマホでもアプリがあるので読むことは可能なのですが、画面が小さいと読みにくいのでタブレット端末は必要だと思います。
Kindleを読むための端末といえばpaperwhiteが有名ですが、こちらを選んだ理由はカラー対応であることと値段の安さ!
16GBなら5980円、32GBでも7980円とかなり安いです。Amazonセールを狙えば更に安い値段も狙えます。
paperwhiteが白黒表示しか出来ない点は「中身が読めれば良い」だけなら気にならないでしょう。
しかし、表紙も白黒になってしまうので私は違和感が拭えませんでした。
Fireならカラーで読むことができて、更にYoutubeやAmazonプライムビデオなどの動画視聴も可能です。
動画も見られる本棚がこの値段で買えるって凄い。しかも圧倒的省スペース。最強。
安いなりに動作はもっさりしています。こればかりはしょうがない。
サクサク読みたい場合はiPadなど性能の高い端末にしましょう。
紙を断捨離して部屋をスッキリさせよう
なにも全部を一度にやることはありません。手の付けやすいところから始めていって、「意外とやれるかも?」という体験を積み上げていくほうが大事。
出来ることが分かればどんどん手が進むはずです。
一冊でも、一枚でも紙を減らすことが出来ればそれだけ部屋がスッキリします。
個人的には小説から取り組むのがオススメです。「処分する前にもう一度読もう……」の魔物にだけは気を付けてください(笑)。
実際に電子化してみてどう感じたか、こちらの記事にも詳しく書いたのでぜひ参考にしてください!
ではまた。
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